私達日本人の一番身近にある料理、それが日本料理です。
ですが日ごろから日本料理を食べているとはいえ、その作り手である日本料理人にどんな仕事の種類がありどのようにして料理ができるのかを知らない人は多いのではないでしょうか。
そこで今回は、日本料理人の種類についてまとめていきましょう。
これから飲食の仕事に就きたいと思っている方は参考にしてみてください!
日本料理人の種類
花板
日本料理をしている料理人のことは一般的には板前、と呼ばれています。それは「まな板の前で仕事をする人」というところが由来といわれています。
そこで板前の中で最上位、料理長の地位にあたるのがこの花板です。花板は日本料理で一番大事と言われている刺身を、唯一手掛けられます。
立板
立板は別名二番板ともいわれ、主に花板の補佐や料理全体の味付けを決める役割を持っています。
カウンターのある割烹料理店などでは、この立板が主にカウンターに出て仕事をします。
カウンター越しにお客さんの相手もしながら料理をしなくてはいけないので、並大抵の技術では務まりません。
椀方
椀板とは椀、つまり汁物の味をきめる人のことです。
店によっては椀板が料理全体の味付けをすることもありますが、そこでよく立板とけんかになります(笑)
椀方は日本料理の肝である出汁をひくという役割もあるため、とても重要なポジションとなっています。
煮方
煮方はにかた、と読みます。
煮方は主に煮物を作るポジションです。
日本料理といえば煮物をイメージする方も多いとおもいます。煮物は一日やすませるとおいしいと言われますが反面、味もぼけやすいです。
はっきりとした味付けをしないといけないため、実はすごく繊細な、料理だと僕は思います。
焼方
この焼方から下は裏方となり、厳密にいうと板前ではありません。
焼方は今(9月)が旬の鮎の塩焼きを焼いたり、田楽を作ったりと主に焼き料理を担当しています。
上の板前は基本それぞれ一人ずつですが、この焼方から下は二人や、多いときは三人になることもあります。
また、ここから上にあがっていけるかというところが料理人の道の別れどころとも言えますね。
揚げ場
揚場も焼方と同等くらいの地位になります。
主にてんぷらや揚げ物を担当します。
焼方はずっと火の側ですが、こちら揚場はずっと油の側ということで夏場はほんとにしんどいです(笑)
油も温度調節の機能なんてついていないところがほとんど(厚手の大きなひたらい鍋に油を入れている)なので箸の先で温度を確認したり、揚げ物の揚げている音で判断したりといったスキルも必要です。
追い回し
主に盛り付けを任されますがだいたいは雑用係のようなものです。
入りたての見習いはまず、この追い回しから始まります。
追い回しを抜け出すには上の役職の人が抜けた時や、逆に上の役職の人以上の実力をつけ乗っ取れた時です。
ですが、厳しいところだと追い回しの時に散々こきつかわれてそのままバックレた、なんて人を僕は先輩から何人も聞いたことがあります。
そこを乗り越えられるか乗り越えれないかでその先はおのずと決まるんじゃないでしょうか。
まとめ
日本料理はほんとに実力主義の世界だと感じます。料理の腕、センス、要領の良さ、一流の料理人と呼ばれている人はそのどれをとってもたしかにトップレベルです。
でも逆にいえば自分でもその人たちくらいの、いやそれ以上の実力をつけられれば、誰だって花板になれるということじゃないですか?僕はそうおもいます。
複雑なことなんてない、ただ実力があれば上にあがっていける世界。そうゆうところが料理人として素敵なとこだなとおもいます。
日本料理の基本はこちら。
えーまさか日本料理だけで一記事終わるとはおもってませんでした(笑)
西洋料理や中華料理の記事はこちら!